江戸時代前期～中期の御深井の香炉です。口縁に共割れの直しがあります。素人直しですが堅牢に直されています。口縁付近に火舎を被せた跡があり香炉としました。殷周時代の青銅器を写した器形にやはり殷周時代の字体で見込みに文字文が描かれています。脚の付け方も古式の様式でボディの輪郭と相まってセクシーな曲線を描き出しています。上手御深井の香炉に共通する足先の釉を拭き取る技法で焼成されています。足先の土見せにわずかですが緋色があります。古物であることは保証します。類品に爵があることが知られています。呉須と鉄砂を使った意匠に御深井釉が豊かに掛けられて御深井の中でも古手の器です。藍織部や寛永染付との関連や名古屋城外廊、御深井丸で焼かれた陣元斌作の上手物かもと期待してしまう良い上がりの香炉です(^.^)

口径18cm 高さ7.2cm

皆様よろしくお願いいたします。